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📘 広告運用の基礎

ターゲティングの基礎知識

デモグラフィック、インタレスト、リターゲティングなど各種ターゲティング手法を解説します。

この記事のポイント

  • ターゲティングの主な手法にはデモグラフィック、インタレスト、リターゲティング、類似ターゲティングがある
  • リターゲティングはコンバージョン率が高いが、フリークエンシーキャップの設定が重要
  • 類似ターゲティングは既存顧客に似た新規ユーザーを効率よく獲得できる手法
  • 最初はターゲットをやや広めに設定し、データに基づいて段階的に絞り込む
  • ファネルに応じて複数のターゲティング手法を使い分けることで全体の効率が高まる

ターゲティングとは

ターゲティングとは、広告を届けたいユーザー層を条件で絞り込み、効率的に配信する手法のことです。Web広告ではユーザーの属性データや行動履歴をもとに、非常に細かい単位でターゲットを設定できます。適切なターゲティングにより、広告に関心を持つ可能性の高いユーザーにだけ広告を表示できるため、クリック率やコンバージョン率の向上、広告費の無駄削減につながります。

逆に、ターゲティングが適切でないと、商品に興味のないユーザーに広告が表示され続け、広告費だけがかかって成果が出ないという事態に陥ります。ターゲティングは広告運用の成果を左右する最も重要な要素の一つです。

デモグラフィックターゲティング

デモグラフィックターゲティングは、年齢、性別、地域、世帯収入、学歴、職業などのユーザー属性に基づいて配信対象を絞り込む手法です。たとえば「25〜34歳の女性」「東京都在住の男性」といった条件で配信先を限定できます。

実務での活用例として、化粧品ブランドなら20〜40代女性に絞ったり、BtoB向けSaaSなら企業の意思決定者層に該当する30〜50代に集中配信したりします。地域ターゲティングでは、実店舗の商圏内にいるユーザーや特定のエリアに住むユーザーに限定して配信することも可能です。シンプルで分かりやすい反面、属性だけでは購買意欲まで判断できないため、他のターゲティングと併用するのが効果的です。

インタレスト・行動ターゲティング

インタレストターゲティングは、ユーザーの興味関心に基づいて広告を配信する手法です。Google広告では「アフィニティセグメント(長期的な興味関心)」や「購買意向の強いセグメント(近い将来の購買行動が予測されるユーザー)」などが用意されています。

例えば、旅行用品を販売するなら「旅行好き」のアフィニティセグメントや、「旅行の計画を立てている」購買意向セグメントに配信できます。Meta広告では「フィットネス」「料理」「テクノロジー」など詳細な興味関心カテゴリが選べます。行動ターゲティングでは、特定のアプリを利用している、特定のWebサイトを閲覧したなどの行動履歴に基づいて配信対象を決定します。

リターゲティング(リマーケティング)

リターゲティングは、自社サイトを訪問したことがあるユーザーに対して再度広告を表示する手法です。Google広告では「リマーケティング」と呼ばれます。一度サイトを訪問したユーザーは商品やサービスへの関心が高いため、一般的にコンバージョン率が非常に高くなります。

具体的には、商品ページを閲覧したが購入しなかったユーザー、カートに商品を入れたが離脱したユーザーなど、行動の深さに応じてリストを分けて配信できます。「カート放棄ユーザーに割引クーポンを表示する」といった施策は、ECサイトで非常に効果的です。ただし、同じユーザーに何度も広告を表示しすぎると逆効果になるため、フリークエンシーキャップ(表示回数の上限)を設定しましょう。

類似ターゲティング(Lookalike)

類似ターゲティングは、既存の優良顧客やコンバージョンユーザーに似た特徴を持つ新しいユーザーを見つけ出して広告を配信する手法です。Meta広告の「類似オーディエンス」やGoogle広告の「類似セグメント」が代表例です。

たとえば、過去に商品を購入した顧客リストをもとに、その顧客と行動パターンや属性が似ているユーザーを自動的に抽出してくれます。類似度は1%〜10%の範囲で設定でき、1%に近いほど元の顧客に類似した精度の高いオーディエンスになりますが、リーチ数は少なくなります。新規顧客の獲得において、ゼロからターゲットを探すよりも効率が良い手法として多くの企業が活用しています。

ターゲティング設計のポイント

効果的なターゲティングを行うために、いくつかのポイントを押さえましょう。まず、最初からターゲットを絞りすぎないことです。条件を厳しくしすぎると配信対象が少なくなり、十分なデータが集まらず機械学習が機能しません。最初はやや広めに設定し、データをもとに徐々に絞り込んでいくのが定石です。

次に、複数のターゲティング手法を組み合わせて使い分けることも重要です。たとえば、新規顧客には「インタレストターゲティング」と「類似ターゲティング」で幅広くリーチし、一度接触したユーザーには「リターゲティング」でコンバージョンを促すといったファネル設計が効果的です。各ターゲティングの成果を定期的に比較し、CPAが良いものに予算を寄せていく運用サイクルを回しましょう。