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入札戦略の種類と選び方

手動入札と自動入札の違い、目標CPA・目標ROAS入札など各戦略の特徴と使い分けを学びます。

この記事のポイント

  • 手動入札は細かな調整が可能だがスケーラビリティに限界があり、自動入札は機械学習で多数のシグナルを活用して最適化する
  • 目標CPA入札はリード獲得型、目標ROAS入札はEC型ビジネスに適している
  • 月30件以上のコンバージョンデータが蓄積されてから自動入札に移行するのが理想的
  • 移行時はテスト機能で段階的に検証し、学習期間中は大幅な設定変更を避ける
  • コンバージョントラッキングの正確性が自動入札の成果を左右する

手動入札と自動入札の違い

リスティング広告の入札方式は大きく「手動入札」と「自動入札」の2つに分けられます。手動入札は広告主がキーワードごとに上限クリック単価(CPC)を自分で設定する方式です。細かな調整が可能な反面、キーワード数が多くなると管理の手間が増大し、リアルタイムの市場変動に対応しきれないという課題があります。

一方、自動入札はGoogleやYahoo!の機械学習がオークションごとに最適な入札額をリアルタイムで算出する方式です。ユーザーのデバイス、時間帯、所在地、過去の検索行動など多数のシグナルを考慮して入札が行われるため、人力では不可能な精度の最適化が期待できます。近年ではGoogleもYahoo!も自動入札の利用を推奨しています。

目標CPA入札と目標ROAS入札

自動入札戦略の中で最もよく使われるのが「目標CPA(コンバージョン単価)入札」と「目標ROAS(広告費用対効果)入札」です。目標CPA入札は、1件あたりのコンバージョン獲得費用が目標値に収まるよう自動で入札を調整します。たとえば目標CPAを5,000円に設定すれば、コンバージョン1件あたりの費用が平均5,000円前後になるよう最適化されます。

目標ROAS入札は、広告費に対する売上の割合(ROAS)が目標値を達成するよう入札額を調整する戦略です。ECサイトのように商品ごとに売上金額が異なるビジネスに適しています。たとえば目標ROASを500%に設定すると、広告費1万円に対して5万円の売上を目指して入札が最適化されます。

クリック数最大化とコンバージョン数最大化

「クリック数の最大化」は、設定した予算内でできるだけ多くのクリックを獲得することを目指す入札戦略です。サイトへのトラフィックを増やしたい場合や、新規キャンペーン開始時にデータを蓄積したい場合に有効です。Google広告・Yahoo!広告ともに利用でき、上限CPCを設定することも可能です。

「コンバージョン数の最大化」は、予算内で最も多くのコンバージョンを獲得できるよう入札を自動調整する戦略です。目標CPAを設定しない分、柔軟にコンバージョンを追求しますが、CPA(獲得単価)が想定よりも高くなるリスクがあります。コンバージョンデータが十分に蓄積されていないアカウントでは、まずこの戦略でデータを集め、その後目標CPA入札に切り替えるのが一般的な流れです。

入札戦略の選び方の基準

どの入札戦略を選ぶかは、ビジネスの目標とアカウントのデータ蓄積状況によって判断します。まだコンバージョンデータが少ない新規アカウントでは、「クリック数の最大化」や「手動入札」で十分なデータを集めることから始めるのが安全です。月に30件以上のコンバージョンが安定して獲得できるようになったら、「コンバージョン数の最大化」や「目標CPA入札」への移行を検討しましょう。

ECサイトなど商品単価がばらつくビジネスでは「目標ROAS入札」が適しており、リード獲得型のビジネスでは「目標CPA入札」が適しています。Google広告では過去30日間で最低30件、理想的には50件以上のコンバージョンがあると自動入札の精度が安定するとされています。

手動入札から自動入札への段階的な移行方法

手動入札から自動入札に切り替える際は、いきなり全キャンペーンを変更するのではなく、段階的に移行するのがリスクを抑えるポイントです。まず、コンバージョン数が最も多い主力キャンペーンを1つ選び、テスト的に自動入札を適用します。Google広告の「テスト」機能を使えば、同一キャンペーンでトラフィックを50:50に分割し、手動入札と自動入札のパフォーマンスを直接比較できます。

移行後2〜4週間は機械学習の学習期間(ラーニング期間)となり、パフォーマンスが一時的に不安定になることがあります。この期間中はキャンペーン設定の大幅な変更を避け、学習が完了するのを待ちましょう。成果が確認できたら順次ほかのキャンペーンにも展開していきます。

入札戦略の運用上の注意点

自動入札は万能ではなく、いくつかの注意点があります。まず、コンバージョントラッキングが正しく設定されていなければ、自動入札は誤った情報をもとに最適化を行ってしまいます。タグの設置状況やコンバージョンのカウント方法(全件カウント/ユニークカウント)を事前に確認しましょう。

目標CPAや目標ROASの値は、過去の実績より10〜20%程度改善した値から始めるのが推奨されます。最初から非現実的に低いCPAや高いROASを設定すると、配信が極端に抑制されてしまいます。また、季節変動やセール時期には目標値を一時的に調整するなど、定期的な見直しが必要です。Yahoo!広告でも同様の自動入札戦略が利用でき、基本的な考え方はGoogle広告と共通しています。