この記事のポイント
- ✓検索語句レポートを最低週1回確認し、無駄な配信の発見と有効キーワードの追加を行う
- ✓除外キーワードをリスト化して管理し、不要なクリックによる広告費の浪費を防ぐ
- ✓広告文のABテストでは訴求軸を明確に分け、最低2週間のデータで判断する
- ✓デバイス・時間帯・地域別のパフォーマンスを分析し入札調整で予算配分を最適化する
- ✓PDCAサイクルを週次・月次で回し、アカウント構成を含めた継続的な改善を行う
検索語句レポートを活用した現状把握
リスティング広告の最適化は、ユーザーが実際に検索した語句を把握することから始まります。Google広告の「検索語句レポート」(Yahoo!広告では「検索クエリーレポート」)を確認すると、どのような検索語句で広告が表示・クリックされたかが分かります。このレポートから、意図していなかった検索語句や、コンバージョンに至っていない無駄なクリックを発見できます。
検索語句レポートは最低でも週1回は確認する習慣をつけましょう。特にインテントマッチ(部分一致)を使用しているキャンペーンでは、想定外の語句への配信が発生しやすいため、こまめなチェックが重要です。コンバージョンにつながっている検索語句を新たなキーワードとして追加するのも有効な施策です。
除外キーワードの戦略的な追加
検索語句レポートで見つけた不要な語句は、除外キーワードとして登録することで無駄な広告費を削減できます。除外キーワードの追加は、リスティング広告の最適化において最もコストパフォーマンスの高い施策の一つです。たとえば有料サービスを提供しているなら「無料」「タダ」「フリー」、求人を出していないなら「求人」「採用」「年収」を除外します。
Google広告では除外キーワードリストを作成し、複数のキャンペーンに一括で適用できます。業種に共通する除外キーワードはリスト化しておくと、新規キャンペーン作成時にも効率的に適用できます。除外キーワードのマッチタイプにも完全一致・フレーズ一致・部分一致があるため、除外範囲を適切にコントロールしましょう。
広告文のABテストによる改善
広告文の改善にはABテストが欠かせません。レスポンシブ検索広告(RSA)では、Google広告の管理画面でアセット(見出し・説明文)ごとに「最良」「良」「低」のパフォーマンス評価が表示されます。「低」と評価されたアセットを新しいバリエーションに差し替えることで、広告全体のクリック率を段階的に高めていけます。
テストの際は訴求軸を明確に分けることがポイントです。たとえば価格訴求(「月額980円〜」)と実績訴求(「導入3,000社突破」)のどちらがクリック率・コンバージョン率が高いかを比較します。統計的に有意な差が出るまで最低2週間はテストを継続し、データに基づいた判断を行いましょう。Yahoo!広告でも同様にアセットの評価を確認できます。
入札調整とターゲティングの最適化
入札調整では、デバイス別・時間帯別・地域別・オーディエンス別にパフォーマンスを分析し、成果の良いセグメントに予算を集中させます。Google広告の管理画面で「デバイス」「広告のスケジュール」「地域」の各レポートを確認し、コンバージョン率やCPAが良好なセグメントには入札を引き上げ、パフォーマンスの悪いセグメントには引き下げを行います。
たとえば、BtoB商材で土日のコンバージョン率が極端に低ければ土日の入札を下げる(または配信を停止する)、モバイルからのコンバージョン率がPCの半分以下であればモバイルの入札を-30%に調整する、といった施策が考えられます。自動入札を使用している場合でも、デバイスや時間帯のデータを確認して配信スケジュールの設定を見直すことは有効です。
アカウント構成の見直し
広告アカウントの構成(キャンペーン・広告グループの設計)は、運用成果に大きく影響します。検索意図が異なるキーワードが同じ広告グループに混在していると、広告文との関連性が低下し品質スコアが悪化します。定期的にアカウント構成を見直し、テーマの一貫性が保たれているか確認しましょう。
Googleが推奨する「Hagakure構造」では、できるだけシンプルなアカウント構成にして機械学習にデータを集約させます。広告グループを細分化しすぎるとデータが分散し自動入札の精度が落ちるため、同じ検索意図のキーワードはなるべく1つの広告グループにまとめるのが現在のベストプラクティスです。ただし、広告文で訴求を変えたい場合は広告グループを分ける判断も必要です。
PDCAサイクルで継続的に最適化する
リスティング広告の最適化は一度やって終わりではなく、PDCAサイクルを回して継続的に改善していくことが重要です。Plan(計画)では、現状のデータを分析して改善仮説を立てます。Do(実行)では、除外キーワードの追加、広告文の差し替え、入札調整などの施策を実行します。Check(評価)では、施策実行前後のKPI(CTR、CPA、ROAS、コンバージョン数など)を比較します。
Act(改善)では、効果があった施策を継続・拡大し、効果がなかった施策は中止または別のアプローチを試みます。このサイクルを週次・月次で繰り返すことで、アカウント全体のパフォーマンスが段階的に向上していきます。Google広告の「最適化案」やYahoo!広告の「運用改善提案」も参考にしつつ、自社のビジネス目標に合った判断を行いましょう。