この記事のポイント
- ✓YouTube Shorts・TikTok・Instagramリールの3大プラットフォームはそれぞれ得意なターゲット層と文化が異なるため、配信先に合わせたクリエイティブ調整が必要
- ✓縦型9:16フォーマットで制作し、UI要素で隠れる上下15%を避けて重要情報を画面中央に配置する
- ✓冒頭1〜2秒のフック(引き)がスワイプ回避の最重要要素で、15秒〜30秒の尺がパフォーマンスに優れる
- ✓UGC風の自然な演出やSpark Ads(TikTok)を活用し、広告っぽさを抑えることでエンゲージメントが向上する
- ✓週2〜3本のペースでクリエイティブを更新し、素材の鮮度を保つことが成果維持の鍵となる
ショート動画広告が注目される背景
ショート動画とは、主に60秒以下の縦型短尺動画のことを指します。TikTokの急成長をきっかけに、YouTube ShortsやInstagramリールなど主要プラットフォームが相次いでショート動画機能を導入し、ユーザーの視聴習慣は大きく変化しました。日本国内ではTikTokの月間利用者数が2,700万人を超え、YouTube Shortsの1日あたりの視聴回数はグローバルで700億回以上に達しています。
特に10代〜30代の若年層を中心に、スキマ時間にスマートフォンでショート動画を「ながら視聴」するスタイルが定着しています。広告主にとっては、従来の15秒〜30秒の動画広告よりも低コストで制作でき、高いリーチとエンゲージメントが期待できるフォーマットとして注目されています。
YouTube Shorts広告の特徴と配信方法
YouTube Shorts広告は、YouTubeアプリのShortsフィード内に表示される縦型動画広告です。最大60秒の動画を配信でき、ユーザーがShortsをスワイプして閲覧する中に自然に差し込まれます。Google広告の管理画面から「動画キャンペーン」を作成し、配信面にShortsを含めることで出稿できます。
CPV(視聴課金)またはCPM(インプレッション課金)で運用でき、CPVの相場は2円〜10円程度と通常のインストリーム広告より安価な傾向にあります。Googleの豊富なオーディエンスデータを活用したターゲティングが可能で、検索履歴やYouTubeの視聴履歴に基づく興味関心ターゲティングが特に有効です。通常のYouTubeキャンペーンとShortsキャンペーンを併用することで、幅広いリーチを確保できます。
TikTok広告の特徴と配信方法
TikTok広告は、TikTok Ads Managerから出稿できるショート動画広告です。代表的なフォーマットは「インフィード広告」で、ユーザーの「おすすめ」フィードに自然に表示されます。最大60秒の動画が配信可能で、CPM課金が基本です。CPMの相場は300円〜800円程度で、他のSNS広告と比較してエンゲージメント率が高い傾向にあります。
TikTok広告の強みは、アルゴリズムによるコンテンツ拡散力です。広告であっても内容が面白ければオーガニック投稿と同様にシェアやコメントが集まり、追加費用なしでリーチが拡大します。「Spark Ads」機能を使えば、自社や他ユーザーのオーガニック投稿をそのまま広告として配信でき、自然な見た目で高い効果を得られます。
Instagramリール広告の特徴と配信方法
Instagramリール広告は、Meta広告マネージャから配信する最大90秒の縦型動画広告です。リールタブやフィード、発見タブなど複数の配信面に表示されます。Meta広告の強力なターゲティング機能をそのまま活用でき、詳細なデモグラフィック、興味関心、行動履歴に基づいた配信が可能です。
Instagramリール広告のCPMは400円〜1,000円程度で、TikTokと比較するとやや高めですが、購買意欲の高い30代〜40代女性へのリーチに優れています。Advantage+クリエイティブ機能を使うと、AIが自動で明るさ調整やテキスト配置の最適化を行い、パフォーマンスを向上させます。ショッピング機能との連携により、動画から直接商品購入ページへ遷移させることも可能です。
縦型動画の制作ポイント
ショート動画広告は9:16の縦型(1080x1920px)が基本フォーマットです。横型動画を単純にトリミングするのではなく、最初から縦型を前提に企画・撮影することが成果を出すための鍵です。画面の上下約15%はプラットフォームのUI要素(プロフィール名、いいねボタンなど)で隠れるため、重要な情報やテロップは画面中央に配置しましょう。
冒頭1〜2秒が最も重要で、スワイプされないためのフック(引き)を用意する必要があります。「衝撃の結果」「知らないと損する」といったテキストの提示や、動きのある映像で視線を止める手法が効果的です。BGMはプラットフォームのトレンド楽曲を活用すると親和性が高まります。全体の尺は15秒〜30秒が最もパフォーマンスが高い傾向にあります。
ショート動画広告のベストプラクティス
ショート動画広告で成果を出すための第一のポイントは、広告っぽさを極力排除することです。ユーザーはオーガニックのショート動画と同じ感覚でフィードを閲覧しているため、明らかに広告とわかるコンテンツはスキップされやすくなります。UGC(ユーザー生成コンテンツ)風の演出や、実際のユーザーレビュー素材の活用が有効です。
プラットフォームごとにクリエイティブを最適化することも重要です。TikTokはエンタメ性、Instagramリールは洗練されたビジュアル、YouTube Shortsは情報提供型のコンテンツとの相性が良い傾向があります。1つの素材を全プラットフォームに使い回すのではなく、各プラットフォームの文化に合わせた調整を行いましょう。週に2〜3本のペースで新しいクリエイティブを投入し、素材の鮮度を保つことも成果維持のポイントです。