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🎬 動画広告

動画広告の効果測定

視聴率、視聴完了率、ブランドリフトなど動画広告特有の指標と測定方法を解説します。

この記事のポイント

  • VTRの目安は15%〜30%で、視聴完了率とあわせてクリエイティブの質を評価する
  • CPVだけでなくCPCV(視聴完了コスト)を管理することで、メッセージ到達の費用対効果を正確に把握できる
  • ブランドリフト調査で広告想起・認知・購入意向の変化を定量的に測定できる
  • YouTube Analyticsの視聴者維持率グラフで離脱ポイントを特定し、クリエイティブ改善に活かす
  • キャンペーン目的(認知・興味関心・コンバージョン)に応じてKPIを使い分け、ビュースルーコンバージョンも含めて総合的に評価する

動画広告の効果測定が重要な理由

動画広告は静止画のバナー広告やテキスト広告とは異なり、「どこまで視聴されたか」「ブランドへの印象がどう変化したか」といった独自の指標で効果を評価する必要があります。単純なクリック数やコンバージョン数だけでは、動画広告の本当の価値を正しく把握することができません。

例えば、ある動画広告のクリック率が低くても、視聴完了率が80%を超えていればブランドメッセージは十分に届いている可能性があります。動画広告特有のKPIを正しく理解し、キャンペーンの目的に合った指標を選定することが、費用対効果を最大化するための第一歩です。

視聴率(VTR)と視聴完了率

視聴率(VTR:View Through Rate)は、広告が表示された回数に対して実際に視聴された割合を示す指標です。YouTube広告の場合、30秒以上の視聴(30秒未満の動画では最後まで視聴)またはクリックがあった場合に「視聴」としてカウントされます。一般的なVTRの目安は15%〜30%程度です。

視聴完了率は、動画を最後まで(または指定秒数まで)視聴したユーザーの割合を示します。YouTube広告では25%・50%・75%・100%の各地点での視聴維持率を確認できます。15秒動画で視聴完了率70%以上、30秒動画で50%以上を目標にすると良いでしょう。視聴完了率が低い場合は、離脱が多いポイントを特定してクリエイティブを改善します。

CPVとCPCVの違い

CPV(Cost Per View)は、1回の視聴にかかるコストを表す指標です。YouTube広告のスキップ可能なインストリーム広告ではCPV課金が基本で、相場は3円〜20円程度です。CPVは「広告費÷視聴回数」で算出します。ターゲティングの絞り込みが強いほどCPVは上がる傾向にあります。

CPCV(Cost Per Completed View)は、動画を最後まで視聴した場合のコストです。「広告費÷視聴完了回数」で計算します。例えば広告費が10万円で視聴完了が5,000回なら、CPCVは20円です。ブランド認知を目的としたキャンペーンでは、メッセージが最後まで届いたかどうかを重視するため、CPVよりもCPCVを主要KPIとして管理するほうが効果的です。

ブランドリフト調査の活用

ブランドリフト調査とは、動画広告を視聴したユーザーと視聴していないユーザーに対してアンケートを実施し、ブランド認知度・広告想起率・購入意向などの変化(リフト)を測定する手法です。Google広告では一定規模以上のキャンペーンで無料のブランドリフト調査を利用できます。

調査で測定できる主な項目は「広告想起」「ブランド認知」「比較検討」「好意度」「購入意向」の5つです。広告想起で5%以上のリフトが得られれば良好な結果とされます。調査結果は広告クリエイティブの改善だけでなく、社内や上司への効果報告においても説得力のあるデータとして活用できます。

YouTube Analyticsを使った分析

YouTube Analyticsは、YouTube Studio内で利用できる無料の分析ツールです。広告動画を自社チャンネルにアップロードしている場合、視聴回数、平均視聴時間、視聴者維持率のグラフ、トラフィックソース、視聴者の属性(年齢・性別・地域)などを詳細に確認できます。

特に重要なのが「視聴者維持率」のグラフです。動画の何秒時点でどれだけの視聴者が離脱しているかを秒単位で把握でき、クリエイティブ改善の具体的なヒントが得られます。例えば開始3秒で大幅な離脱がある場合は冒頭のフックが弱い、中盤で離脱が増える場合は構成の見直しが必要といった判断ができます。Google広告の管理画面と併せて活用しましょう。

動画広告特有のKPI設計

動画広告のKPIは、キャンペーンの目的に合わせて設計することが重要です。認知拡大が目的なら「インプレッション数」「ユニークリーチ数」「VTR」「ブランドリフト値」を主要KPIにします。興味関心の醸成が目的なら「視聴完了率」「CPCV」「チャンネル登録数」「動画の高評価数」を重視します。

コンバージョン獲得が目的の場合は「CPA(獲得単価)」「CVR(コンバージョン率)」「ビュースルーコンバージョン」を追跡します。ビュースルーコンバージョンとは、広告を視聴したがクリックはしなかったユーザーが、後日別経路でコンバージョンに至った件数です。動画広告は直接的なクリックよりも、認知や態度変容を通じた間接効果が大きいため、この指標を含めて総合的に評価することが大切です。